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適応障害と診断されたので、デジタルのミニマル化を始めてみました~③デジタルのミニマル化~

生活

「デジタル・ミニマリスト 本当に大切なことに集中する」で学んだこと

「デジタル・ミニマリスト 本当に大切なことに集中する」カル・ニューポート著、池田真紀子訳。

この本には、「現代のデジタルライフでは、仕事・プライベート関係なく朝から晩まで休むことなく、たくさんのデジタル・ツールにつきまとわれている。そして無自覚のうちに疲労感だけが残り、生活の質や充実感が低下してしまっている。この負の影響への対応策として、自分の価値観を基準に、より厳選したデジタル・ツールの利用方法等の最適化を図り、それ以外のものは手放すという「デジタル・ミニマリズム」を取り入れることが必要だ」ということが書かれていました。

もしや、私にも当てはまるのではないだろうか。実際私は療養開始直後にSNSをずっと見るともなく見ていましたし、少し読書をするようになったと言っても半日くらいはiPhoneのスクリーンを見つめていましたから。そして、時間だけが過ぎ、何もしていない自分に自己嫌悪になる毎日を繰り返していました。

なやめる君
なやめる君

今日は何かしたかな。何もしていないんだろうな。
でも、疲れは取れてないんだよ。なんとなく疲れているんだ。

また、「何らかのメリットをきたしてアプリ等をダウンロードし使い始めると、登録前に考えていたデジタル・ツールの魅力が、今まであった魅力を奪っていくという矛盾した状況となってしまっている」というのです。たしかに、これは私にも思い当たるフシがありました。夜寝る前など漫画アプリを読みすぎてせっかく夫が今日あった良いことなどを教えてくれようと話しかけてくれていても、全然耳を傾けようとしていませんでした。

みなさんも、遠方の友人と連絡を取り合うためにSNSを始めたのに、目の前にいる別の友人との会話がおざなりになってしまっているなど、心当たりがあるのではないでしょうか。

漠然となんとなく便利そうだというだけで利用するのではなく、数々のデジタル・ツールを慎重に取捨選択し、充実した人生を支えるツールのみを利用する。」 

つまり一時的にデジタル・ツールを排除するデジタルデトックスとは違い、デジタル・ツールと自分自身が共存する最適な方法を見つけ出すということです。

デジタル・ツールに利用されるのではなく、利用する。この力が今後より一層私達に求められるのです。

それでは、実際にどのようにデジタル・ミニマリズムを取り入れればよいか、本書に紹介されていた実践方法を下に、実際に私が行ってみたことを紹介します。

デジタル・ミニマリズムの実践

デジタル・ツールの利用方法(ルール)を決める

あってもなくてもどちらでも良いというデジタル・ツールの利用方法を決めます。なお、一時的にでも削除や制限をかけると仕事やプライベートに支障が生じてしまうものは対象外となります(仕事関係のメール・家族との連絡ツールなど)。

必須ではないデジタル・ツールの利用方法の例としては、全面的に使用禁止としてアプリ自体を削除してしまうことが考えられます。また削除しない代わりに、いつどのような場合に利用するかを具体的に定めるという運用規定を設けることも考えられます。

私はiPhoneを使っているのですが、「設定―スクリーンタイム」で確認すると、自分がたくさん使っているアプリを確認することができます。それを利用し、特に比重の多かった上位3位のインスタグラムとYouTube、漫画アプリについて考えることにしました。

インスタグラムとの付き合い方

私はインスタグラムのショート動画を意味もなく見てしまう時間が特に多かったんですよね。1日4時間くらい。驚きました。なんとなく多いとは思っていましたが、ここまでとは自覚していませんでした。見てしまう要因もわかっています。なんとなく気分が落ち込んでいるときにだいたい気を紛らわすように見てしまうのです。読書のほうがよっぽどストレス解消できるのに。ということで、アプリ自体を削除することにしました。

でも懸念点が2つ。1つ目は、愛犬のかぼちゃの成長記録として運用しているアカウントの投稿ができないこと。でもこれは、iPhoneのWeb検索サイトからログインしてWeb版で投稿もしくは、iPadに都度アプリをインストールしてログインの上、投稿するということであれば可としました。2つ目は、他の人が関わるときにどうするか。自分一人でこの運用規定が完結すれば良いのですが、そうもいきません。夫と一緒に楽しむことや友人と旅行に行くときに行き先候補を探したりします。その場合も先程と同様Web版にログインする。もしくは一緒であればその相手のインスタグラムの画面を一緒に見てOKとしました。

YouTubeとの付き合い方

YouTubeについては、ショートを多く見てしまってもいたのですが、基本自分の勉強のために見ている部分もあったので全て禁止にするのは難しいと思っていました。ショート動画を見ず、必要な動画のみにたどり着く。そのために、Braveという広告が表示されないWebブラウザのアプリを導入し、都度検索する形で1日2時間までであれば良いとしました。

漫画アプリとの付き合い方

最後の漫画アプリ。私は漫画を読むのが大好きで、当時5つほどアプリをダウンロードしていました。実際漫画アプリの使用時間が長いことはなんとなく自覚していたので、以前からiPhoneの制限機能で、30分以上使ったら制限されるよう設定していました。でも意味がなかったのです。なぜなら、15分ずつぐらい延長できるので、何度もこれを繰り返していたのです。制限や運用規定を設けたところでうまく自分をコントロールすることはできないだろうということで全面禁止。アプリをすべて削除しました。

30日間(約1ヶ月)、1で定めたルールに従ってデジタル・ツールの利用を休止する

おそらく、多くの方が手軽な気晴らしや娯楽が当たり前にある状態から、それらがなくなることになるでしょう。そのため、利用休止し始めてから1~2週間は辛くなる可能性が高くなります。実際私もなんとなくの空き時間にどうしたらよいものか悩みました。本では、この30日間は、真の充実感を生むような活動に目を向けるための期間として捉えると良いだろうと書かれていました。楽しくてやりがいのある活動や行動を新しく探したり再発見したりすれば、手軽な娯楽を減らした分の空白を埋められます。さらには、自分の価値観などの人生で大事なものは何かを明確にすることができます。

私は、時間が空いたので少し前から復活しつつあった読書をすることにしました。また、起床時と就寝時に自分と向き合うための時間を取るようにしました。具体的にはストレッチやヨガをする時間、ノートに今の気持ちなどを書く時間、ゆったりお風呂に入る時間、ぼんやりと散歩する時間などです。このように自分と向き合う中で「今の私が大切にしている価値観」がだんだんと見えてきました。

それは、「周りの大切な人との時間を大切にすること」「成長すること」「有意義な余暇を過ごすこと」です。

周囲の大切な人との時間への向き合い方はとても顕著に変化しました。夫との会話が充実したものになったからです。以前はiPhoneの画面とにらめっこをしながら生返事をしていました。デジタル・ツールの利用をやめてからは、きちんと目を見て、深い話をすることができるようになりました。

自分の成長については、圧倒的に読書時間が増えたこと、そしてなによりブログを始めることにし、行動し始めたことが挙げられます。

有意義な余暇については、以前は適応障害の症状からか、何もやりたいことがなく、生きていても意味がないとまで考えていました。それが、本を読むことをきっかけに早起きなどの習慣を変えたり、編み物や刺繍、散歩などやりたいことが思い浮かぶようになったりしてきたのです。まだまだ行動には写せてない部分も多々ありますが、無趣味な私としては大きな大きな変化でした。

休止期間終了後、まっさらな状態の生活にテクノロジーを再導入する。

自分の生活にどのようなメリットがあるか、そのメリットを最大化するにはどのように利用すべきかを検討します。以下の条件を満たしたデジタル・ツールだけを再導入するようにしましょう。

本書では、下記の基準で考えるようにとありました。

Ⅰ 自分の価値観などに基づいた大切なことを実現するために後押しするものであるか(何らかのメリットがある程度では不十分)。

Ⅱ Ⅰの実現を支援する最善の方法であるか。(最善ではないなら、代わりに別の方法を考える)

Ⅲ いつ、どのようにそのテクノロジーを利用すれば、最適か。

私の例として、インスタグラムをどのように判断したかをご紹介します。ⅠとⅡについてですが、インスタグラムの利用について関連のある私の価値観は「有意義な余暇を過ごすこと」だと考えました。なぜなら、私は刺繍や編み物が大好きです。インスタグラムではそれらの素敵な作品や情報が溢れています。どのようなものを作りたいか、インスピレーションをもらうことに最適だと考えています。しかし、他にもショート動画などの誘惑があり、他の私の価値観を勘案すると、アプリを再度入れることは最善の方法ではありませんでした。そこでⅢの運用規定を考えました。利用休止期間の運用方法がとてもうまくいっていたので、それを採用し、「どうしても調べたいことができた時に、Web版のインスタグラムアカウントにログインし、1日あたり30分までであれば利用可能」としました。

今回のデジタルのミニマル化で定めた方法が一生うまく機能する絶対的な手法とは限りません。定期的に、どことなく不満に感じたら見直そうと思いました。自分の変化に合わせて運用方法も柔軟に調整するようにしましょう。

デジタル・ツールを自分の価値観に照らし合わせ最適化する。これは、豊かな人生を目指す私には、最高の考え方でした。本書ではどのようにデジタルツールと付き合っていくことにしたのかなど、たくさんの事例もあり、とても面白い内容がいっぱいです。興味のある方はぜひ本書を手にとってみてください。

なんとなくデジタル・ツールに利用されている、もやもやすると感じている方の参考になれば、幸いです。

今日もあなたにとって幸せな1日になることを願って

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